前回、こちらの記事で食品ルート配送ではたらくドライバーの声を紹介しました。
今回は、とくにコンビニ配送について紹介していこうと思います。
近年、コンビニエンスストアの配送サービスが拡大し、コンビニ配送員の需要が高まっています。一方で、その裏側には過酷な労働環境が横行しており、過重労働や事故、さらには労働者のストレスや負担が深刻な問題として取り上げられるようになっています。
本記事では、コンビニ配送員たちが日々抱える仕事のツラさやストレスについて、直接取材を行い、そのリアルな声をお伝えします。配送員たちが抱える労働環境の問題点や改善策、またコンビニ配送業界における働き方改革の可能性などについても取り上げ、改善への道筋を探ります。
そもそもコンビニ配送とはどんな仕事?
コンビニ配送とは、コンビニエンスストアに在庫が不足した商品を補充するための配送業務です。従来は各店舗に直接配送する方法が一般的でしたが、近年では物流センターを経由したルート配送が増加しています。
コンビニ配送の仕事内容は、大きく分けて商品の荷積み・荷卸し、運転、配送先の店舗への商品納品などがあります。また、時間帯によっては夜間や早朝に配送する場合もあり、天候や交通事情に左右されることも多く、体力的にも精神的にもハードな労働環境が求められます。
配送員たちは、配達先の店舗の受入担当者とのやり取りや、在庫管理などの業務も担っており、正確な作業やスピーディーな配送が求められます。また、配送ルートの管理やトラブル解決など、多岐にわたる業務をこなすことも必要とされます。
人手不足や労働環境の悪化などが原因で、配送員たちの労働負担が増大している現状もあります。過重労働や事故、ストレスなど、さまざまな問題が浮き彫りになっています。改善策が求められる中、コンビニルート配送の働き方について、業界や社会全体で見直す必要があるのかもしれません。
一日の流れ
コンビニ配送員の一日の業務内容は、以下のようになることが一般的です。
- 車両の点検や荷物の準備
- 配達ルートの確認と、配送先の店舗への商品の荷積み
- 配送先の店舗への商品の納品
- 受入担当者とのやり取りや在庫管理などの業務
- 配送完了後の荷物の荷卸しと車両の清掃
- 次の日の配送ルートの確認と荷物の準備
直撃インタビュー「コンビニ配送員の声」
本章では、コンビニ配送員たちに直接取材を行い、彼らが日々抱える仕事のツラさやストレス、労働環境の問題点について聞いていきます。
インタビューを受けた配達員たちからは、「荷物の重さや量が多く、体力的にキツい」といった声が多数上がりました。また、夜間や早朝に作業を行うことが多く、睡眠不足や疲労感がたまることが多いとも語られました。
さらに、「時間厳守が求められ、交通事情の悪さやトラブルが発生するとストレスがたまる」といった声もありました。受入担当者とのやり取りや、店舗の在庫管理などの業務も多岐にわたるため、正確性やスピード感が求められ、ストレスがたまりやすいということもあるようです。
また、労働環境の問題点についても、配達員たちは語っています。「人手不足が深刻で、仕事量が増える一方で待遇が改善されない」といった声が多数上がりました。また、過労やストレスからくる健康被害や事故のリスクが懸念されており、改善策が必要であることも明らかになりました。
配達員たちが抱えるリアルな声を通じて、コンビニ配送業界における労働環境の改善が求められていることがわかります。
コンビニ配送がきついと言われる理由
①拘束時間が長い
コンビニ配送の仕事には、拘束時間が長いというデメリットがあります。配送業務は、車を運転しながら商品を配送するため、移動時間が長くなりがちです。また、配送先が多い場合は、配送作業に加えて商品の荷積み・荷卸しの時間も必要となり、拘束時間がさらに長くなることがあります。
さらに、時間帯によっては深夜や早朝に作業を行うこともあり、規則的な生活リズムを維持することが難しいという問題もあります。長時間の拘束や不規則な生活リズムは、健康面やストレスの原因となることがあり、労働環境の悪化につながる可能性があります。
そのため、適切な労働時間の設定や、拘束時間の短縮化など、労働環境の改善策が求められています。配送業界全体で、健康的な労働環境を実現するための取り組みが必要であるといえます。
②毎日同じことの繰り返し
コンビニ配送の仕事には、毎日同じことを繰り返すというデメリットがあります。配送先が毎日同じであることが多く、同じ店舗を訪れることが多いため、単調で退屈な作業に感じられることがあります。
また、定期的に行われる業務も同じであり、やりがいを感じることが少なくなりがちです。一方で、精度やスピードを重視されるため、同じことを繰り返すことで業務に慣れ、効率的に作業をこなすことができる面もあります。
③休みが取りにくい
コンビニ配送の仕事には、連休が取りにくいというデメリットがあります。配送業務は、毎日コンビニエンスストアに商品を届けることが求められるため、土日祝日を含めて週7日、勤務する必要があります。
そのため、通常の会社員と同様に、土日祝日に仕事がある場合、連休を取ることが難しい場合があります。また、配送業務は深夜や早朝に行われることが多く、そのために日中に休息を取る必要がある場合もあります。連休を取るためには、スケジュール調整や代休取得などの工夫が必要となります。
④時間に厳しい
コンビニ配送の仕事には、時間に厳しいというデメリットがあります。配送業務は、コンビニエンスストアに商品を届けるため、定められた時間に納品しなければならないという要求があります。
そのため、配送業務においては、時間厳守が求められます。配送先店舗の営業開始時間や受け入れ可能な配送時間を考慮して、配達時間を調整しなければなりません。時間厳守ができない場合、商品不足や受取拒否などの問題が発生する可能性があります。
また、交通事情や荷物の積み込み作業などのトラブルが起こると、納品時間に遅れが出ることもあります。そのため、正確なスケジュール管理が求められます。
コンビニ配送業界の労働問題
コンビニ配送業界は、高い労働強度や時間帯の偏りなど、様々な問題を抱えています。この章では、その中でも配達員の仕事の現状や、過重労働やストレスが引き起こすリスク、また配送業界の人手不足や待遇問題について解説します。
現在、コンビニ配送員の仕事は、高い労働強度が課せられるため、過労やストレスによる健康被害が心配されます。特に、配送先の多さや配送時間の厳守などが課せられ、一日中車を運転しながら荷物を配送することが求められます。長時間の運転や荷積み・荷卸し作業などによって、体力的にも精神的にも負担がかかるということが多いようです。
さらに、配送業界では人手不足が深刻で、配達員の待遇の問題も指摘されています。労働時間が長いにもかかわらず、賃金は低いといった問題点があり、配達員たちが不満を持つことが多いといえます。また、労働条件の改善が進んでいないことが要因となって、人材の流出が起こっていることも指摘されています。
このような状況は、配送業界全体の改善が必要であることを示唆しています。労働時間の短縮化や適切な労働条件の整備、待遇改善など、従業員の働きやすさを向上させるための取り組みが必要であるといえます。
労働環境の改善とこれから
コンビニ配送業界では、労働問題の解決や労働環境の改善に向けた取り組みが進んでいます。
まず、配送業界では過労やストレスの解消に向けた取り組みが進んでいます。例えば、運転時間の短縮や荷物の重量の軽減など、配送業務を効率的に行うための工夫が進められています。また、配達員の健康管理やストレスチェックの実施、疲労回復のための休憩所の設置など、従業員の健康面に配慮した取り組みも行われています。
さらに、配達員の待遇改善に向けた取り組みも進んでいます。労働時間の短縮や残業代の支払い、社会保険や年次有給休暇の充実など、労働条件の改善に取り組む企業が増えています。また、技能の向上やキャリアアップにつながる研修や資格取得支援など、従業員のスキルアップにも注力しています。
今後、配送業界では新たなテクノロジーやシステムの導入など、業務の効率化や労働環境の改善に向けた取り組みが期待されています。自動運転技術の進歩や荷物の自動仕分けシステムの導入、配送ルートの最適化など、さまざまな技術を活用した改善策が注目されています。
これらの取り組みによって、コンビニ配送業界全体の労働環境が改善され、より働きやすい職場へと変化していくことが期待されます。
コンビニ配送のいいところ
①仕事が単純
コンビニ配送の仕事において、覚えることが限られているという点は、メリットの一つです。配達員は、商品の収集と配達というシンプルなタスクをこなすことが求められます。そのため、複雑な業務内容を覚える必要がなく、比較的簡単に業務を習得できます。
また、仕事内容が限られていることで、業務の効率化や作業工程の最適化がしやすくなります。配達ルートの最適化や配達時の荷物の積み込み方など、効率化につながる工夫が可能になります。そのため、業務をスムーズにこなすことができ、効率的に仕事を進めることができます。
さらに、業務内容がシンプルなため、ストレスや負担が少ないというメリットもあります。業務に必要なスキルや知識が限られているため、新しい技術や知識を習得する必要も少なく、比較的ストレスなく仕事をこなすことができます。
②一人で仕事をすることができる
コンビニ配送の仕事において、一人で仕事をすることができるという点は、メリットの一つです。配達員は、自分自身で荷物を集荷し、配達先まで届けることが求められます。そのため、自分自身のペースで作業を進めることができ、他の人のペースに左右されることがありません。
また、一人で仕事をすることで、自己管理能力が高まるというメリットもあります。自分自身で配達ルートを考え、作業計画を立てることが求められます。そのため、自分の時間管理や計画力、判断力など、自己管理能力が向上することが期待できます。
さらに、一人で仕事をすることで、自分自身のスキルアップにもつながります。自分で荷物を集荷し、配達先まで届けるため、配達員は様々な場面で様々なスキルを身につけることができます。例えば、荷物の積み込み方や荷物の配達方法、地理的知識など、様々なスキルを磨くことができます。
③休日まで仕事を引きづらない
コンビニ配送の仕事において、休日まで仕事を引きづらないという点は、メリットの一つです。配達員は、定時に作業を終了し、自分の時間を確保することができます。そのため、仕事とプライベートのメリハリをつけることができ、休日を有意義に過ごすことができます。
まとめ
コンビニ配送業界における労働環境の課題について、配達員たちのリアルな声を通じて解説してきました。長時間労働や過重労働、ストレスなど、配達員たちが直面している課題は、深刻な問題となっています。
しかし、配送業界では、従業員の待遇改善や労働環境の改善に向けた取り組みが進んでいます。適切な労働条件の整備や待遇改善、従業員の意見や要望の受け入れなど、配送業界が働きやすい職場環境の整備に積極的に取り組んでいることがうかがえます。
こうした取り組みが進む中で、コンビニ配送業界における働き方改革の重要性が高まっています。働き方改革には、従業員の生産性やモチベーションの向上、人材の確保や定着など、多くのメリットがあります。さらに、働き方改革を通じて、従業員たちの働きやすい環境の整備や、過労やストレスの軽減、社会的な責任の果たし方など、社会全体の問題解決につながることも期待されています。
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